
料理の構成に悩むことは多い。考慮すべき要素は無限に存在するからだ。
はっきりとした「道」は確かに存在する。
しかし、それはほとんど見えないほど繊細で、
まるで綱渡り師だけが震えずに歩めるような、絶妙なバランスの上にある。
方程式はいつも同じ——
選び抜かれた素材たちを詩のように昇華させ、
それでいて、その「声」を決してかき消さないこと。
情熱と創造の高揚感に身を任せると、
私たちはしばしば華やかで完成度の高い、時には眩いほどの一皿を生み出す。
しかしその度に、心も手も、ほんの少し行き過ぎてしまうのだ。
その時、私たちの創造から伝わるのは、
「努力の激しさ」だけになってしまう。
どれほど純粋な想いであっても、
素材たちはいつしか**「引き立て役」**になってしまう。
少し不思議に思われるかもしれないが、
もしその「明るく照らす道」が見つからないときは、
時に数学に立ち返るのもいい。
因果関係や論理的な構造、
物事を科学的に分解する思考に、光を見出せることがある。
それは、世界の秩序を形づくる、確かな「法則」だから。
今回もまた、シンプルで意味のある幾何学的アプローチによって、
素材たちは自らの美しさを最も自然に表現し、
あたかも、最初からそこに在るべきように整ったのです。
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ホワイトライン
セロリアックのなめらかなクリーム、ジンジャーアイスクリーム、もち米の葉
レッドライン
ロゼワインで発酵させたマリネ苺、ハイビスカスの花の繊細なジュレ
